ドローンのメリットは「ちゃんとやってる感」?ドローンの必要性を考える

ドローンで雨漏りの原因はわかりません

お客様の中には、「自分のお家の屋根に、何度も業者を上げるのは抵抗がある」という人も多いですし、やたら何社もの業者と会うことを嫌がる人がいます。

そんなときに「屋根に上がらなくても大丈夫です。ドローンだけで雨漏りの原因が確認できます」と言う業者がいるそうですが、ドローンだけで雨漏りの状態や本当の原因がわかるはずがない、といことは断言できます。

ドローンで雨漏り診断はできません。

まだまだドローンなど雨漏り診断では実用性は低いのが現状です。

瓦がめくれていないか、どんな瓦が使われているか、屋根の上に職人が忘れ物をしていないか、といった目視のための診断や確認くらいならできます。

どうしてもはしごを建てられないところや、人間が入っていきにくいところで、雨漏りの原因がわかりきっていて、全面的に修理をすることも決まっているようなときに、便宜上ドローンに頼るときはあります。

「最新ドローンによる診断」などと聞くといかにもすごそうですが、「ちゃんとやってる感」を出すための演出として使っているといっていた業者もいたとか。

少なくとも、ドローンを使っているからといって、ちゃんとした業者であることが保証できるものではありません。

 

雨漏り診断にドローンは役立たないのか

ここまでドローンの有効性を否定しておきながら、森板金でもドローンを使ってたりします。

それは、お客様に屋根の状態を見ていただくことで雨漏りの状態などをイメージしてもらいやすくしたり、屋根に興味を持っていただけると考えているからです。

実際に「ドローンで自分の家の屋根を見せてもらってから、強風が吹いた翌日などは屋根を眺めるようになった」という人もいます。

カラーベストやトタン、瓦などの破損やめくれは、早期発見がベストです。雨漏りがひどくならないうちの修理は工事費も非常に安くてすみます。

将来的にドローンから目がけたところに水が飛び出して流水診断ができたりするといいとは思っています。

 

ドローン開発の未来に期待

余談になりますが、世界有数の技術を持つドローンのベンチャー企業、テラドローン株式会社の徳重徹社長がわざわざ私を訪ねてきてくださり、何時間も意見交換、情報交換をしたことがあります。

全国の主要な屋根工事業者を訪問し、社長自ら、屋根工事へのドローン活用について研究されていて、その熱心な姿勢には頭が下がりました。

まさに日進月歩のドローンの将来は明るいと思いました。
ドローン開発者の皆様、よろしくお願いします。

それまで森板金が屋根板金の業界から「ドローン」といなくならないように、地域に根ざして頑張ってきたいと思います。